平和のヘルメちゃん日記

平和と哲学についてのあれこれ記録

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核兵器禁止条約ってなんだろう?

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核兵器禁止条約ってなんだろう?』 川崎哲監修 中央精版印刷株式会社社 2021年

つい先日2021年12月13日、各論カテゴリー内の『核兵器の根絶は不可能か』という題で日記を書いたばかりだが、
そもそも核兵器についての知識も常識もない私にうってつけの素晴らしい本を見つけた。この一冊で、知りたいことがほぼ全て知り得てしまった。
それも図書館の、子供向けの本のコーナーで。笑 興味あるトピックスだが流石に子供向けの本だし、パラパラとめくるだけでお腹いっぱいになるだろうと思っていたが一転、借りるどころか、結構なお値段しても改めて購入し直したいと強く感じた。
子供向けの本とはいっても読み応えがあるボリュームで、2021年10月に初版がでたばかり。監修の川崎氏は、核兵器廃絶国際キャンペーンICAN)の会長をされていて、著書は他にも『核兵器はなくせる』等。

この本の何が素晴らしいって、
①まずイラストが可愛くて私好み。笑 第一印象って大事!
②子供向けの本だから、知識のない私でも分かりやすく読みやすい。難しい言葉には、その都度見開きページ端に分かりやすく意味が書いてある。
③しかし絵本だからといって簡素過ぎず、むしろ大人向けの絵本とも言える充実内容。
核兵器につて知りたかったことが基礎から書いてある。例えば条約締結のプロセスには採択、批准、発効があり、それぞれの言葉の違いや、核の種類、仕組み、廃棄問題、日本の核に対する姿勢まで。
⑤最後に核兵器に関する年表と、核兵器禁止条約の英語の原文とその隣に日本語訳(比較しやすい!)まである。何事も、原文に触れて空気感を噛みしめるってとても大事。

…うーん、一家に一台ならぬ、一家に一冊置きたい。

この本では結論として、核を牽制材料の必要悪として許容していては、数も減らないし、常に何かの間違いで人類が滅亡してしまう恐怖に晒されなくてはいけないからダメだと言っている。

なるほどそのとおりだが、やはり各国の足並みを揃えるのは、容易ではなさ過ぎる。同じ国の中でも考え方が千差万別なのに、様々な思惑を抱えた国同士が理解し合うのは、更に困難を極める。

だから止まらず、諦めず、核廃止の声を増やし、粘り強く対話を続けていくしかないのだ。
今、まだ世界中には何度も人類が滅亡するだけの核が存在しているが、一時期に比べ数は減ってきて、この本のタイトルの通り“核兵器禁止条約”がついに、発効されるに至っている。これはまさに、そうした姿勢を崩さず、ずっと小さな小さな塵を積み上げてできた、輝かしい成果の山であると言える。

一見、私には不可能にように思えていた核の根絶だが、この本を読んで、なるほど諦めなければ実現できると思った。
…では、私が生きているうちに、実現できるのだろうか。
実現したい。
だから、声を大にして、これからも核の根絶を願う。
理解が難しい相手であっても、何度でも説得をして、その気にさせるのだ。

何度でも。